【全仏オープン】車いすテニスで小田凱人が国枝慎吾に並ぶ大会4連覇。昨年から四大大会5連勝

2026.06.08
JTA大会レポート

【全仏オープン】車いすテニスで小田凱人が国枝慎吾に並ぶ大会4連覇。昨年から四大大会5連勝

【全仏オープン】車いすテニスで小田凱人が国枝慎吾に並ぶ大会4連覇。昨年から四大大会5連勝
■車いすテニス男子シングルス決勝で、第1シードの小田凱人が第2シードのアルフィー・ヒューエット(英国)をストレートで下し、4年連続4度目の優勝を飾った。同種目の4連覇は07年から10年にかけて達成した国枝慎吾に次いで史上2人目。小田の四大大会タイトルは通算9個目、昨年の全仏から5大会連続の四大大会制覇となった。

[車いすテニス男子シングルス決勝] 
○小田凱人 6-3,6-3 ●アルフィー・ヒューエット(英国)

■2セットとも中盤までは流れがどちらに傾くか分からなかった。第1セットは小田がブレークで先行したが、3-3に追いつかれた。さあ勝負どころという場面で、小田がギアを上げた。ブレークで4-3、次のサービスゲームで0-40のピンチを逃れると、5-3から再びブレークに成功した。第2セットは0-3のスタートから猛追、怒濤の6ゲーム連取でストレート勝ちを決めた。

■勝利のカギはサーブだった。ファーストサーブの確率70%、ポイント獲得率60%とも相手を大きく上回る。バリエーションが効果的だった。「警戒していた」というヒューエットのリターンからの攻めを防ぐため、フラットにスピンサーブ、スライスサーブをまじえ、コースを散らして相手に的をしぼらせなかった。

■決勝でこの相手を破るのは2年連続3度目になる。ヒューエットは表彰式のスピーチで「君がこの大会で何年優勝しているのか知らないが、永遠に勝っているような気がするよ」と自虐を交えたジョークで小田を称えた。これを受けて小田は「10連覇、20連覇といくつもりで頑張っている」と宣言した。同じ会場で行われた24年パリ・パラリンピックでも金メダルを獲得。「自分の空間に来たと感じる」というローランギャロスで、「負けるわけにはいかない」と胸を張る。

■タイトルへの意欲とともに小田の背中を押したのは、雪辱への思いだった。ヒューエットには今年、福岡県の飯塚国際の決勝を含め2連敗していた。欧州入りする前に「いかに立て直すか」をチームと話し合い、練習を積んだ。前週のバルセロナ大会に続く2連勝で、ライバルに借りを返した。

■スピーチでは「最近、スポーツ選手であまりキラキラした若い人がいないと思う。僕が先頭を切って、いろんなことにチャレンジして、世界を変えようと思っている」と話した。どこの国でもファンを獲得したい。四大大会では常にメインスタジアムで多くの観客に囲まれてプレーしたい。そうして、車いすテニスをもっとメジャーな競技に--これが小田の野望だ。「見たい景色は自分で作っていきたい」。それには、勝ち続けるしかないと心に決めている。

(日本テニス協会)

本記事は、日本テニス協会メールマガジン「Tennis Fan」の抜粋です。「Tennis Fan」の購読ご登録はこちらから!
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