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アテネ五輪テニス競技[試合の見どころ]
2004年8月1日
「30分の27」。これは何の数字か分かりますか?
広報委員会 秋山 英宏
男子の世界ランク上位30選手のうち、実に27選手が、アテネ五輪のシングルスに出場を予定しているのです(ランキングは五輪の選手選考の基準となった6月14日付)。テニス選手はツアーを重視するためオリンピックには関心が低いなどと言われたのは、いつの話でしょう。まさにグランドスラム並みの豪華な顔触れが8月のアテネに集うことになります。

なお、女子はトップ30のうちシングルスでの出場を予定しているのは23選手ですが、これには事情があります。アテネ五輪ではシングルス出場枠が1カ国・地域で最大4と定められており、国内で5番目以下の選手は、たとえ世界ランクが高くてもシングルスには出場できません。したがって、ロシアのベラ・ズボナレワやマリア・シャラポワ、エレーナ・ボビナ、アメリカのリサ・レイモンド(複で出場)といったトップ30選手は、残念ながら出場権を獲得できませんでした。
現時点では54カ国・地域の選手がテニス競技への参加を予定していますが、これは前回のシドニー大会より2カ国増えています。日本からは杉山愛、小畑沙織、浅越しのぶ、森上亜希子の4人が出場します。
有力選手で欠場するのは、男子でアンドレ・アガシ(米)、レイトン・ヒューイット(豪)、チャン・シャルケン(オランダ)ら。女子ではキム・クライシュテルス(ベルギー)、リンゼイ・ダベンポート(米)が欠場を表明しています。逆に言うと、それ以外の上位選手は、けがなどのアクシデントがない限り、全員出場するというわけです。アテネ五輪のテニス競技が、これまでになく高いレベルのメダル争いになることは間違いありません。
テニスは24年のパリ大会を最後に五輪種目から姿を消していましたが、88年のソウル大会で64年ぶりに復帰。今回は五輪発祥の地アテネでの開催とあって、なおさら選手の関心も高まったはずです。また、今回これほど多くの選手が五輪出場に踏み切ったのは、その試合結果がランキングに反映されるようになったことと無関係ではないでしょう。男子はシドニーからランキングポイントの対象となっていましたが、女子は今回のアテネからランキングポイントを獲得できることになりました。
シングルスのメダル候補を挙げていくと、きりがないので、ここではダブルスに注目してみましょう。ツアーではあまりダブルスに出場しない選手がエントリーしたり、ツアーと違って同国の選手同士がペアを組むため、五輪ならではの興味深いダブルスチームがたくさん誕生しています。
男子では、アンディ・ロディック、マーディ・フィッシュの米国ペアが実現。アルゼンチンからは、ギリェルモ・コリアがダビド・ナルバンディアンと組んで出場します。スペインのカルロス・モヤは新星ラファエル・ナダルとのペア。いずれもツアーでは見る機会の少ないダブルスチームです。
女子では、ウィリアムズ姉妹のペアが久々に実現。アメリ・モレスモとメアリー・ピエルスの強打フランスペアも誕生します。ロシアからは、全仏で優勝を争ったアナスタシア・ミスキナとエレーナ・デメンティエワ組がタッグを組んで出場。初めて五輪の舞台を踏むマルチナ・ナブラチロワとレイモンドの米国ペアにも注目が集まるでしょう。もちろん、杉山、浅越組、森上、小畑組にもメダルの期待がかかります。
テニス競技は8月15日に開幕し、男女シングルスの決勝は22日。だれがアテネの風をキャッチし、メダルを手にするのか。日本選手のメダル獲得なるか。独特の雰囲気を持つオリンピックでは、過去にも番狂わせが頻繁に起きており、予測はまったく不可能です。全世界が注目する8日間が、まもなくやってきます。
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