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━━━━━ ニッケ全日本テニス選手権 特集増刊号 2006.11.19 VOL.9 ━━━
                            
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★ CONTENTS ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◇ 【今日のハイライト/11月19日(日)大会最終日】 --------------------◇
 ●息を呑むシーソーゲームを制して岩渕聡が2連覇達成!
 ●ともにブランクを克服した石井と近藤が男子複制覇!
 ●飯島、波形の同級生ペアが2度目の決勝進出で栄冠を獲得
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【最終日】朝方の小雨はやがて大粒の雨に変わり、最終日の試合はすべて有明コ
ロシアムの屋根を閉めて行われた。男子シングルス決勝では、岩渕聡(PTNコ
ーチング)が松井俊英(ミキプルーン)の初優勝を阻み、2連覇を達成。男子ダ
ブルスでは石井弥起(ミキプルーン)/近藤大生(アイシン精機)が佐藤博康
(フリー)/黎明(イカイ)を圧倒し、タイトルを獲得した。女子ダブルスでは、
飯島久美子(北日本物産)/波形純理(同)が濱村夏美(フォーリーフジャパン)
/前川綾香(フリー)に競り勝って、念願の初優勝を果たした。
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【今日のハイライト/11月19日(日)大会最終日】

◇ 息を呑むシーソーゲームを制して岩渕聡が2連覇達成! -----------------◇

[男子シングルス決勝]
○岩渕聡(PTNコーチング) 6-1,4-6,7-5 ●松井俊英(ミキプルーン)

手に汗握る熱戦となった男子シングルス決勝。双方ともに素晴らしい集中力を見
せた接戦は、土壇場に地力を発揮した岩渕が大逆転で大会2連覇を成し遂げた。

■岩渕の2連覇か。松井の初優勝か。小雨の降る中、屋根を閉じた状態で開始さ
れた男子シングルス決勝戦。よりプレーに集中しやすいインドアの環境となり、
試合は手に汗握る大接戦となった。

■第1セット、序盤の主導権を握ったのは岩渕だった。2-1からの第4ゲームと第6
ゲームをブレークし、6-1で先取。コースの組み立て、ショットの精度、安定感
において格の違いを見せつける前回王者は、第2セットに入っても堅実なプレー
を続ける。そして3-3からの第7ゲームでは15-40のダブルブレークポイントを迎
えた。ここまでは、会場にいる誰もが岩渕の楽勝を予想した。

■松井の魅力は、見ている者の予想を裏切るダイナミックさにある。凡ミスを連
発したかと思えば、突然スーパーショットを放つ。松井はそんな選手だ。第2セ
ット第7ゲームまで眠っていたスケールの大きいテニスが、この土壇場でいきな
り目を醒ました。サーブに本来のキレと速さを取り戻し、このゲームを逆転でキ
ープすると流れは一気に松井へと傾く。第10ゲーム、5度のデュースからブレー
クのチャンスを得た松井は、甘くなった岩渕のセカンドサーブに渾身のバックハ
ンド・クロスのリターン。これが見事に決まり、第2セットを取り返した。

■勝負を決める最終セットは、最初の2セットとはうって変わり、ブレーク合戦
となった。松井は、4-3からの第8ゲームで、このセット3度目のブレークに成功
し、5-3とリード。そうして、この試合のターニングポイントとなった第9ゲーム
が訪れる。サービスをキープすれば、念願の初優勝。30-0までは順調だった。
ところが、ライン際のフォアハンド・ダウンザラインがわずかにアウトとなった
あたりから、プレーに変調をきたし、岩渕にブレークを許してしまう。優勝を意
識しすぎたのか、松井は明らかにおかしかった。試合後の松井は「自分を見失っ
た」と振り返る。

■「30-0のときは正直言って『終わった』と思いました。でも、自分のやれるこ
とだけはしっかりやろうと」。常々岩渕が会見で語っているフレーズだ。自分を
信じる力をこの窮地で発揮し追いつくと、怒涛の4ゲーム連取、7-5で最終セット
を制した岩渕が2連覇を達成した。

■最後は経験の差がものを言った。何度も修羅場をくぐり抜けている岩渕に対し
て、松井は初めての大舞台。「この試合、浮き沈みは激しかったが、自分自身の
コントロールはできていた。ただ最後は、サーブに頼りたい気持ちが強くなって、
結果的にそれが裏目に出た」。試合後の松井は、勝てた試合を逃した悔しさを隠
すことなく、こう言い表した。一方、大会連覇を達成した岩渕は「初優勝のとき
ほどの感激はないが、一度終わったと思った試合を逆転で取れたことには、去年
とは違った意味での喜びがある」と語り、力強く「来年3連覇を狙います」とぶ
ち上げた。(成瀬悦朗)

◇ ともにブランクを克服した石井と近藤が男子複制覇! ------------------◇

[男子ダブルス決勝]
○石井弥起(ミキプルーン)/近藤大生(アイシン精機) 6-1,6-2 
●佐藤博康(フリー)/黎明(イカイ)

4人のダブルス巧者が揃った男子ダブルス決勝だったが、予想外の一方的な展開
に。石井は2度目の、近藤は初の戴冠となった。

■ペアを組んだのは、この夏からという石井/近藤ペアだが、フューチャーズで
の優勝経験もあり、ダブルスとしての熟成度は、一昨年優勝の佐藤/黎ペアに勝
るとも劣らない。勝負所ではアイ・フォーメーションを駆使し、近藤がコースと
動きを指示。「僕は言われたとおりサービスするだけ」(石井)で、相手のリズ
ムを壊していった。

■2セットともサービスダウンなし、ブレーク4回という完璧な内容。歴戦のつわ
もの佐藤/黎も流れに抗えなかった。「シングルスのためのダブルスだが、出る
からには狙っていたので、優勝はうれしい」と近藤。01年には決勝で相まみえた
二人が、がっちりと握手を交わした。石井も近藤も、けがによる2年のブランク
を乗り越えての栄冠。「できない悔しさがあったぶんだけ、精神的に強くなれた」
と口をそろえた。(小島宣明)

◇ 飯島、波形の同級生ペアが2度目の決勝進出で栄冠を獲得 ---------------◇

[女子ダブルス決勝]
○飯島久美子(北日本物産)/波形純理(同) 7-6(6),6-3 
●濱村夏美(フォーリーフジャパン)/前川綾香(フリー)

昨年は決勝に進みながら一方的なスコアで優勝を逃した飯島/波形ペア。今年は
第1シードとして大会に臨み、順調な戦いぶりで決勝に駒を進めた。その決勝戦、
前半こそ苦しんだが、後半リズムに乗り、栄冠を手にした。

■飯島と波形は同い年の24歳。ジュニアの頃から良きライバルであり、仲のいい
友人でもある。ともにダブルスは得意で、今季、ペアを組んで出場した女子サー
キットでは、3回優勝している。だが、濱村/前川の思い切りのいい攻めに第1セ
ットでは我慢のテニスを強いられた。互いにキープが続きタイブレークに突入し
たが「リードされても落ち着いていけた」という飯島/波形が僅差でこのセット
を奪った。

■第2セットに入ると、飯島/波形ペアが俄然リズムに乗ってくる。イージーミ
スが目立った第1セットとは違い、強気な攻めがことごとくポイントに結びつく。
結局、飯島/波形がストレート勝ちでタイトルを獲得した。試合後、ダブルスの
切り札としてフェド杯への意欲を問われた両選手は「どんどんアピールしていき
たい」ときっぱり。「思ったことをハッキリ言いながらリードしていく」飯島と
冷静な波形、2年前から組み始めたタイプの違うペアは、さらに大きな活躍を見
せてくれるだろう。(中俣拓哉)
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◆発行 財団法人 日本テニス協会 発行部数:10.932 部  (11月19日現在)
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◆取材/日本テニス協会・広報委員会:秋山 英宏、中俣 拓哉、成瀬 悦郎
                  小島 宣明 
◆編集/日本テニス協会・広報委員会:八田 修孝
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