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━━━━━━━━ AIG OPEN 特集増刊号 2006. 10/8 AIG VOL.9  ━━━━━━
                            
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【第7日】男子シングルスでは、ロジャー・フェデラー(スイス)が圧倒的な強
さを見せてAIGオープン初制覇。女子シングルスでは、マリオン・バルトリ
(フランス)が逆転で中村藍子を破り、二つ目のツアータイトルを獲得した。ま
た、男子ダブルスではアシュリー・フィッシャー(豪州)/トリップ・フィリッ
プス(米国)が優勝。女子ダブルスではバニア・キング(米国)/エレナ・コス
タニッチ(クロアチア)がタイトルを獲得した。最終日の有明テニスの森には
13,519人の観客が詰めかけ、期間中の入場者は72,385人と過去最高を大幅に更新。
王者フェデラーの人気と、テニス人気の定着を実感する1週間だった。
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王者らしく有終の美。フェデラーが初来日を優勝で飾る
[男子シングルス決勝]
○ロジャー・フェデラー(スイス) 6-3, 6-3 ●ティム・ヘンマン(英国)

■快晴の日曜日、最終日を迎えたAIGオープン決勝の舞台に立ったのは、第1
シードのロジャー・フェデラー(スイス)と第10シードのティム・ヘンマン(英
国)。フェデラーが勝てば、第1シードとしては03年のライナー・シュットラー
(ドイツ)以来の優勝、現世界1位の選手としては96年のサンプラス以来、10年
ぶりの優勝となる。

■昨日に続いて強い風が舞うセンターコート。トスに勝ったヘンマンがレシーブ
を選択して、13時42分、熱戦の幕が切って落とされた。第1セット第5ゲームま
では互いにサービスキープの展開。ところが第6ゲーム、突如ヘンマンのサーブ
が乱れる。15-15から3本連続ダブルフォールトを犯し、フェデラーにブレーク
を許す。世界一を相手に、これは決してやってはいけないミスだった。王者フェ
デラーにとっては、これだけで十分だった。第1セットは6-3でフェデラー。
ここまで1セットも落とすことなく勝ち上がってきたヘンマンにとっては、今大
会初めてのセットダウンとなった。

■第2セットに入っても、ほとんどミスのないテニスを展開するフェデラー。昨
日の準決勝後「いつもの自分のテニスをすれば勝つチャンスはある」と語ったヘ
ンマンは、持ち前のネットプレーで局面を打開しようと試みるものの、フェデラ
ーはことごとくパスを決め、つけ入る隙を与えない。結局、このセットも第3、
第9ゲームをブレークしたフェデラーが6-3で連取。あっさり勝負を決め、初
来日初優勝を飾った。

■試合後、「来年もディフェンディングチャンピオンとして戻ってきたい」と満
員の観客にメッセージを送ったフェデラー。10日間の日本体験はとても貴重なも
のとなったようで、東京の印象については「とても大きな街で、ニューヨークの
ようにもっとゴミゴミしているかと思っていたが、きれいで静かなので驚いた」
と話した。

■これで今季9勝目。今大会を含め14大会に出場し、13大会で決勝に進出すると
いう驚異的な強さを誇っている。フェデラーの強さについて、試合後のヘンマン
は「とにかくサーブのバリエーションが豊富。ファースト、セカンドサーブとも
に強力。そして身体能力もずばぬけている。年齢を重ねるとともに衰える体力を
うまく維持できれば、しばらくはフェデラーの時代が続くだろう」と語った。
(フリーライター 成瀬悦朗)
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ツアー初の決勝に挑んだ中村、惜しくも準優勝に終わる
[女子シングルス決勝]
○マリオン・バルトリ(フランス) 2-6,6-2,6-2 ●中村藍子

■ツアー初の決勝を戦い、惜しくも準優勝に終わった中村は試合直後、「すごく
悔しい。この敗戦が次の試合に繋がるように生かしたい」と、大チャンスをこぼ
した悔しさをにじませた。

■ツアー本戦出場32大会目で訪れた決勝の大舞台。気持ちを落ち着かせるのは並
大抵のことではなかったはず。だが、第1セットは最高の立ち上がりだった。い
きなり5ゲーム連取。ストローク戦で先手を取り、左右に振り回し、相手の動き
の逆をついた。チャンスと見るやネットプレーも飛び出すなど、完全にペースを
握った。中村自身も「無心でやって、パーフェクトぐらいの出来だった」と驚く
ほどの会心のパフォーマンスだった。

■しかし、セットを奪ったことで、張り詰めていた気持ちがわずかに緩んだよう
だ。第2セットはそれまでの強打が陰をひそめ、逆に第1シードのバルトリに主
導権を奪われた。追い込んでも詰めが甘く、チャンスにミスが出る。振り回され
たラリーでも先にミスが出て、あっという間に0-3に。ばん回できないままセ
ットを失った。「第2セットでふっと我に返って、(初タイトルを)獲りたい気
持ちが出てきた。相手のボールも深くなって、だんだん踏ん張れなくなってミス
が多くなった」と、受け身に回ったことで反撃を食らった。

■ファイナルセットも、一度渡した流れを引き戻せなかった。考えすぎて攻め方
が空回りし、ゲームポイントやブレークポイントで粘れず、淡白なプレーに終始。
第2、第3セットでは3ゲームずつブレークを許し、デュースにもつれたのは2
セットでわずかに3ゲームだけ。第8ゲームでバルトリに最初のマッチポイント
を決められ、6-2で押し切られた。

■自己最高位を更新中の世界22位のバルトリは、年頭のオークランド大会でツア
ー初勝利を挙げた。AIGオープンで3度目の決勝進出。一方、89位の中村はツ
アー初の決勝だった。両サイド両手打ち選手同士の打ち合いは、ランキングの差
を感じさせない互角の戦いだったが、最後は経験の差が出た。ツアー2勝目を手
にしたバルトリは「攻撃的なテニスで中村を走らせた第2セットから、彼女は疲
れが見え、ミスが多くなった。私はフィジカル的に上回っていたし、絶対勝てる
という自信を保つことができ、経験を積んでいる点で有利だった」と胸を張った。

■大会最終日まで戦うことがどれほど難しいか。初めて体験した中村は「まだま
だ経験不足だった。優勝するということは5回勝たないといけない。毎回プレー
スタイルの違う選手に勝ち抜くタフさを身につけないといけないし、1週間勝ち
抜く体力が必要だと、今回実感した」という。悔しい準優勝だったが、タイトル
獲得に向け、また1つステップを上がることが出来たことは収穫だった。
(広報委員・フリーライター 辛仁夏)
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◆発行 財団法人 日本テニス協会 発行部数:   10.798部(10月8日現在)
    〒150-8050 東京都渋谷区神南1-1-1 岸記念体育会館4F
TEL.03-3481-2321 FAX.03-3467-5192

◆取材/秋山 英宏、辛 仁夏、成瀬 悦朗
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