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2006.04.08 第28回全国選抜高校テニス大会レポート










 第28回全国選抜高校テニス大会レポート

全国高等学校体育連盟テニス部
副部長 沢野唯志

福岡県西方沖地震から一年、今年も春の訪れとともに全国選抜高校テニス大会が、3月21日から27日の日程で開催された。団体戦は博多の森テニス競技場をメイン会場に今津運動公園テニスコート、個人戦は九州国際テニスクラブで行われた。団体戦は、全国9地区から選抜された48校に「ドリーム枠」2校を加えた男女各50校が参加し、個人戦の男女優勝者は9月にニューヨークで開催される「全米オープンジュニア選手権」に、上位入賞者男女4名は8月末韓国で行われる「日・中・韓ジュニア交流競技会」に派遣される。

今年の「ドリーム枠」に選考されたのは、次の4校。男子、高崎(群馬)灘(兵庫)女子、四日市(三重)海部(徳島)。いずれも初出場でフレッシュな息吹を大会に送り込み、全国屈指の進学校、灘高校はドリーム枠として輝かしい初の一勝をあげた。

開会式

開会式は、当初センターコートで行われる予定であった。しかしながら予定時間が近づくにつれて雨足が強くなり、急遽室内コートで開催することとなった。わずか30分という時間オーバーで準備万端を整えられた福岡県高体連テニス部役員・顧問の方々、残念ながら、その勇壮な和太鼓演奏を中止せざるを得なかった玄海高校のみなさんに紙上をお借りして感謝とお詫びを申し上げます。

さて、開会式では昨年、日本テニス協会より贈呈された大優勝旗が、男子優勝校湘南工科大学付属(神奈川)、女子優勝校仁愛女子(福井)から、渡辺康二専務理事に返還された。選手を代表して関西(岡山)の草加敏裕主将が「地域の代表としての誇りと、お世話になったすべての方々への感謝の気持ちをもって最後まであきらめずにプレーします。」と堂々の宣誓を行った。また、20回出場となる浦和学院(埼玉)・星稜(石川)が特別表彰された。

団体戦・男子

ベスト8に進出したのは、男子、柳川(福岡)龍谷(佐賀)関西学院(兵庫)東海大学菅生(東京)長尾谷(大阪)霞ヶ浦(茨城)東京学館浦安(千葉)明石城西(兵庫)、関東3校、関西3校、九州2校である。

女子は、園田学園(兵庫)夙川学院(兵庫)秀明英光(埼玉)堀越(東京)宮崎商業(宮崎)鳳凰(鹿児島柳川(福岡)長尾谷(大阪)、関西3校、九州3校、関東2校となった。

特筆すべきは、今年度インターハイの開催県兵庫である。男女それぞれ2校が進出し、強化が着実に実を結んでいると同時に、勢いを感じさせた。連覇を目指した湘南工科大学付属と仁愛女子はともにベスト16で涙をのんだ。インターハイでの巻き返しを期待したい。

男子優勝は、創部2年目で初出場・ノーシードの長尾谷。豊富な練習量と層の厚さで頂点に立った。柳川との決勝戦は大接戦となり、第3シングルスまでもつれ込んだ。両校の大応援団の声援を背に一進一退の攻防を繰り広げたが、長尾谷、長尾選手が粘り強いプレーで勝利をものにした。柳川は、強豪校らしい堂々の戦いであったが、一歩及ばなかった。

ベスト4は、兵庫勢の関西学院と明石城西。ノーシードから勝ち上がった関西学院は、総合力で、息詰まるような接戦をものにしてきた。関西の優勝校明石城西は、順当に勝ち上がったが、長尾谷に地区大会の雪辱を許した。

団体戦・女子

女子優勝も長尾谷。高校ランキング上位3名がシングルスに出場する布陣と定評のあるダブルスの巧みさは盤石で、対戦相手に付け入るすきを与えなかった。決勝戦の相手は、前日夙川学院との5時間を超える死闘を制した堀越高校。男女アベック優勝は、2001年の柳川以来2校目となる快挙である。長尾谷に肉薄したのは、九州の雄宮崎商業。シングル2を取ったが、ダブルスとシングル3を落とし、シングル1は打ち切りとなった。「あと1枚足りなかった。」という監督の言葉が印象的である。

 

表彰式

表彰式では、盛田正明日本テニス協会会長から次の言葉が優勝旗とともに贈られた。「表彰された選手諸君から、日の丸を背負って戦う選手が出現することを期待する。そのためにはプレーだけではなく、人間力を鍛えることが必要である。」

個人戦

男子ベスト6は次の選手。片山翔(柳川)富崎優也(龍谷)金城光(沖縄尚学)中山賢太(山梨学院大付属)小林一真(東京学館浦安)伊藤竜馬(長尾谷)。

決勝戦は、団体決勝のシングルNO1対決の再現となった。団体戦では片山選手にストレートで敗れた伊藤選手が、力強いストロークと気迫溢れるプレーで栄冠を勝ち取った。

注目されたのは中山選手。1回戦からの登場であったが、ひたむきなプレーが光り、ベスト4まで進出したのは見事であった。

女子ベスト6は、内藤陽子(堀越)松重貴子(秀明英光)田中優季(椙山学園)伊藤綾香(安田女子)末次真由子(柳川)的場裕加(長尾谷)。

決勝戦まで、快進撃をしたのが田中選手。サウスポーの高い打点からの鋭いショットが際だっていた。小柄であるが、豊かな将来性を感じさせた。ファーストセット2-5からの劣勢をはね返し、優勝を飾ったのは的場選手。最後まで諦めず粘り強いテニスを貫き通した。精神力と総合力で抜き出ていた。

閉会式

閉会式で小浦武志/日本テニス協会ナショナルチームゼネラルマネージャーは次のように述べられた。「選抜は、団体戦と個人戦で日本一を目指すと同時に、世界に羽ばたくチャンスもある素晴らしい大会である。ますますの発展を願う。」

第28回全国選抜高校テニス大会では、長尾谷旋風がまき起こった。団体・個人男女完全制覇という偉業を達成した。

選抜が終わりを告げようとする頃、博多の桜は満開となった。雪国に降り積もったコートの雪も溶けたことであろう。季節は移り、夏のインターハイに向けて戦いは始まっている。

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