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全米オープン 2010 レポート
8月30日からアメリカ、ニューヨーク・フラッシングメドウズで開催されている全米オープン。女子ダブルスでは、クルム伊達公子/森田あゆみ組が2回戦まで進出。男子シングルスでは錦織圭が3回戦進出を決めましたが、2回戦で痛めた左足つけ根のけがのため、残念ながら3回戦の第2セット途中で棄権しました。
ジュニア男子シングルスでは、内山靖崇が全仏ジュニア以来の3回戦進出。ダニエル太郎もブラジル選手を破って3回戦進出を決めました。
また車いすテニスの部では、男子シングルス決勝に進出した国枝慎吾が対戦相手の棄権により優勝。2年連続3度目のタイトルを手にしました。
車いすテニス男子シングルス決勝
車いすテニス男子シングルス決勝
| ○ |
国枝慎吾 |
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● |
Nicolas Peifer (フランス) |
【国枝慎吾からのコメント】
2007年、2009年、2010年と全米オープン3連覇を達成することができました(2008年はパラリンピックのため開催されず)。全豪・全仏・全米と、今年のすべてのグランドスラムのシングルスで優勝できたことには、とても満足しています。アメリカに入ってからのここ2週間、テニスの調子は今年一番のできだったので、とても試合に対して自信がある状態でした。残念ながら、決勝の対戦相手は棄権となりましたが、素直に優勝を喜びたいと思います。また11月のマスターズ大会に向けて、練習に励みます。
ジュニア男子シングルス2回戦
ジュニア男子シングルス2回戦
| ○ |
ダニエル太郎 |
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● |
Karue Sell (ブラジル) |
ニューヨーク生まれ、日本とスペインで育ったダニエル太郎が快進撃を続けている。この試合は、ギアの入れ替えがうまかった。立ち上がり2-5と先行を許したが、5ゲーム連取で7-5とした。この場面をダニエルは「相手に攻められてディフェンスばかりやっていたので、ちょっと積極的にやってみたら相手にミスが出て、流れを変えられた」と振り返った。
そのままリズムに乗って第2セットも5-2と先行したが、勝ちを意識したのかボールが浅くなって逆襲を許す。2ゲームを落とし、5-4。緊張し、「ここで落としたらどうなるんだろう」と不安になったが、再び積極性を取り戻し、試合を終わらせた。「ホッとしました。何とか勝ててうれしい」とダニエル。「ニューヨークで生まれ、初めてニューヨーク(全米オープン)に来て2回勝てて、すごくうれしい。今までのように頑張って、もうちょっと積極的にできれば(上位進出の)チャンスは来ると思う」と意欲的だ。
(秋山 英宏)
ジュニア男子シングルス2回戦
ジュニア男子シングルス2回戦
| ○ |
内山靖崇 |
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● |
Jannick Lupescu (オランダ) |
第1セットは序盤のサービスブレークで先行し、そのまま流れを渡さなかった。第2セットも中盤のブレークで4-2と引き離し、主導権をがっちり握った。内山の完勝だった。「緊張する1回戦を乗り越えたので、試合前は昨日よりリラックスして集中して臨むことができた」と内山。3回戦に向けて「相手も2回勝ってきた選手、タフな試合になるが、自分を見失わずに戦いたい」と話した。
ジュニアとして出場する最後のグランドスラム。「ジュニアの集大成なので、勝ちたいという思いは強い」と内山。8月にはユース五輪に出場したが、1回戦敗退と苦い結果に終わった。「普段の大会と違う雰囲気で、100%の力が出せなかった。その悔しさで、ここ2~3週間練習してきた」。この思いと、今の勢いを持続できれば、上位進出も期待できる。
(秋山 英宏)
男子シングルス3回戦
男子シングルス3回戦
| ○ |
アルベルト・モンタニェス (スペイン) |
|
● |
錦織圭 |
5セットマッチを戦うグランドスラムでは、激戦を制した次のラウンドであっさり敗退するケースが珍しくない。死力を尽くして勝利を追い求めた結果、体力を奪われ、ときには負傷という重荷を背負わされるのだ。2日前の2回戦で、世界ランキング13位のマリン・チリッチ(クロアチア)と5時間の死闘を繰り広げた錦織圭も、勝利と引き替えに左足にけがを負った。痛めた左足のつけ根をかばううちに、太もも内側にも張りが出た。昨日は「足が上がらないくらい痛かった」という。
この試合に勝てば、全米では2年ぶりのベスト16だった。しかし、朝のウォーミングアップではまったく動けなかった。その後も治療を続け、なんとか「やれるところまで」は回復したが、満足に戦い抜ける確信はなかった。試合後、錦織は「“試してみる”程度の気持ちで臨んだ」と打ち明けた。
コートに立っても状況は変わらなかった。足が使えない分、ショットは精度を欠き、モンタニェスの強打を見送る場面が続いた。第1セットが終わったところでトレーナーの診断を受けた。そして、第2セット1-2となったところで、再びトレーナーがコートに入った。少し言葉を交わしたのち、錦織はベンチを立ってモンタニェスに握手を求め、それがそのまま試合終了の握手となった。
第2セットの序盤に痛みがぶり返し、最終的に棄権を決めたという。いつやめるか、最後まで迷っているように見えたが、「だまして勝てる相手ではない」と、みずからピリオドを打った。
会見場にあらわれた錦織は「しょうがない、としか言えない」と、案外冷静だった。「(2回戦で)暑い中で5時間の試合をしたので、仕方ないとは思う。リタイアはくやしいが、それでもグランドスラムで結果を出せたのは、テニスがよくなってきた証拠だと思う」と満足感も見せた。検査は受けていないが、ケガは軽い肉離れか筋肉の炎症らしい。錦織は「(ひどく)痛くなる前にやめたので大丈夫だと思う」と語っており、本人は深刻なものではないと受け止めているようだ。
残念な結末だったが、この大会では大きな収穫もあったはずだ。「復帰してから今が一番、自信がついている」と錦織。「このレベルで戦えていることに自分自身びっくりしているし、満足もしている。なにより、ひじが調子がいいのが今、一番うれしい」と充実感を口にした。約1カ月後には楽天オープンが開幕する。1日も早いけがの回復を祈るばかりだ。
(秋山 英宏)
女子ダブルス2回戦
女子ダブルス2回戦
| ○ |
イベタ・ベネソバ バルボラ・ザフラ ボバストリコバ (チェコ) |
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● |
クルム伊達公子 森田あゆみ |
1回戦でエレナ・ヤンコビッチ率いるセルビアペアを破ったクルム伊達/森田。この日の相手はヤンコビッチのようなビッグネームではなかったが、数倍手強いペアだった。ショットメークが天才的なベネソバと、動きのいいストリコバ。伊達と森田も十分警戒していたはずだが、常に後手に回らされ、3セットで押し切られた。
3セットとも序盤にブレークを許す苦しい展開。だが、それでも食い下がるのが、伊達と森田の底力だ。第1セットは4-6で落としたものの、第2セットはよく追い上げ、タイブレークで制した。しかし、第3セットは1-3から3ゲームを連取され、涙を飲んだ。
「相手はダブルスのうまい選手で、崩し切れなかった。ファーストセットで流れを引き寄せられなかったことも大きい」と伊達。森田は「ファーストセットでセカンドセットのようなプレーができていたら、全然違っていた。リターンが合わず、簡単なミスが多かった」と悔やんだ。
2回戦敗退に終わったが、大きな可能性を感じさせるペアだった。伊達が自在なネットプレーを見せれば、森田もネットやベースラインで勝負強さを見せた。森田が実戦の中で伊達から盗んだものは少なくなかっただろう。二人は、今月末に開幕する東レPPOでもペアを組む予定だ。
(秋山 英宏)
【日本選手結果】
男子シングルス1回戦
| ○ |
錦織圭 |
|
● |
エフゲニー・コロレフ (カザフスタン) |
男子シングルス2回戦
| ○ |
錦織圭 |
| 5-7 |
7-6(6) |
3-6 |
7-6(3) |
6-1 |
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● |
マリン・チリッチ (クロアチア) |
男子シングルス3回戦
| ○ |
アルベルト・モンタニェス (スペイン) |
|
● |
錦織圭 |
女子シングルス1回戦
| ○ |
スベトラーナ・クズネツォワ (ロシア) |
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● |
クルム伊達公子 |
| ○ |
フランチェスカ・スキアボーネ (イタリア) |
|
● |
森田あゆみ |
女子ダブルス1回戦
| ○ |
クルム伊達公子 森田あゆみ |
|
● |
エレナ・ヤンコビッチ ボヤナ・ヨバノフスキ (セルビア) |
女子ダブルス2回戦
| ○ |
イベタ・ベネソバ バルボラ・ザフラ ボバストリコバ
(チェコ) |
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● |
クルム伊達公子 森田あゆみ |
【日本選手予選結果】
[男子シングルス予選3回戦]
| ○ |
錦織圭 |
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● |
DANCEVIC, Frank (CAN) |
| ○ |
ROSOL, Lukas (CZE) |
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● |
杉田祐一 |
| ○ |
KENDRICK, Robert (USA) |
|
● |
伊藤竜馬 |
[男子シングルス予選2回戦]
| ○ |
杉田祐一 |
|
● |
WITTEN, Jesse (USA) |
| ○ |
伊藤竜馬 |
|
● |
BUCHANAN, Chase (USA) |
| ○ |
錦織圭 |
|
● |
KUDRYAVTSEV, Alexandre (RUS) |
[男子シングルス予選1回戦]
| ○ |
伊藤竜馬 |
|
● |
COLLARINI, Andrea (USA) |
| ○ |
錦織圭 |
|
● |
CAPDEVILLE, Paul (CHI) |
[女子シングルス予選3回戦]
| ○ |
PEERS, Sally (AUS) |
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● |
波形純理 |
[女子シングルス予選2回戦]
| ○ |
波形純理 |
|
● |
LEPCHENKO, Varvara (USA) |
| ○ |
AMANMURADOVA, Akgul (UZB) |
|
● |
不田涼子 |
| ○ |
O'BRIEN, Katie (GBR) |
|
● |
土居美咲 |
[女子シングルス予選1回戦]
| ○ |
不田涼子 |
|
● |
FERNANDEZ-BRUGUES, Eva (ESP) |
| ○ |
波形純理 |
|
● |
VRLJIC, Ana (CRO) |
| ○ |
土居美咲 |
|
● |
FORETZ GACON, Stephanie (FRA) |
| ○ |
CHALOVA, Elena (RUS) |
|
● |
米村知子 |
| ○ |
TOMLJANOVIC, Ajla (CRO) |
|
● |
瀬間友里加 |
| ○ |
GROENEFELD, Anna-Lena (GER) |
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● |
藤原里華 |
※全米オープンの模様は、JTA公式メールマガジン「Tennis Fan(テニスファン)」のバックナンバーでご覧になれます。また、「JTA公式ブログ」でも記事がご覧になれます。
※試合結果、スケジュールなどの詳細は、下記のページでご覧いただけます。
[全米オープン・ホームページ]
http://www.usopen.org/
「Tennis Fan」バックナンバー記事
#304 錦織、クルム伊達、森田が出場! 全米オープンは8月30日から
全米特集#1 錦織圭が相手棄権で2回戦進出。森田あゆみは敗退
全米特集#2 クルム伊達はクズネツォワに惜敗。1回戦突破ならず
全米特集#3 女子複でクルム伊達/森田がヤンコビッチ組を破り、2回戦進出
全米特集#4 錦織圭が第11シードのチリッチを破り、3回戦進出!
全米特集#5 女子ダブルスのクルム伊達/森田は2回戦敗退
全米特集#6 錦織が敗退。左足つけ根のけがで3回戦を途中棄権
全米特集#7 ジュニアの部が開幕。ダニエル太郎、牟田口恵美が初戦突破
全米特集#8 ジュニアの内山靖崇と穂積絵莉が1回戦突破!
全米特集#9 ジュニア男子シングルスで内山靖崇が3回戦進出!
全米特集#10 ニューヨーク生まれのダニエル太郎がジュニアの部で3回戦進出!
全米特集#11 ジュニアの内山、ダニエルが敗退。車いすの国枝は準決勝へ
全米特集#12 車いすテニスの部で国枝慎吾が決勝進出!
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