[車いす女子ダブルス決勝]
○上地結衣/ジョーダン・ホワイリー(英国) 2-6,6-3,6-0 ●マリヨレン・バウス(オランダ)/ディーデ・デフロート(オランダ)
■ホワイリーの故障もあって、ペアを組むのはちょうど1年ぶり。しかし、大会に出ていない時でさえ常に連絡を取り合う親友同士の二人は、息の合ったプレーでセットダウンから巻き返した。第1セットは「緊張していてボールも動きもよくなかった」と上地。しかし第2セット3-3から9ゲーム連取で一気にゴールを駆け抜けた。
■試合後、「スイッチが入った? 何か秘密は」と聞かれたホワイリーがその秘密を明かした。「私たちは親友だし、何度もペアを組んでいる。二人で頑張ってきたことを覚えている。だから、口に出さなくてもスマイルだけで、目配せするだけで分かり合える」。この相手に負けるわけにはいかない、という共通の思い、そして、劣勢の今、どんなプレーをすればいいかという共通理解もあったに違いない。上地が振り返った。「これが3年間、一緒に組んできたところなのかなと思えた。二人で考えてできた」。
■優勝を決めると、二人は長く抱き合い、上地は泣き顔になった。上地は4連覇より二人で勝てたことが何よりうれしかったと言う。「このウィンブルドンでもう1回、彼女と一緒に戦えた。第2セットからは、どんな形であれ勝ちたいと思ったので、それがプレーに出せた」。準決勝敗退のシングルスでは悔しい思いをしたが、最高の形でウィンブルドンを締めくくった。
(広報委員会)